CTAボタンの効果的な配置と文言の決め方

CTA(Call To Action)ボタンは、Webサイトの成果を大きく左右する重要な要素です。

この記事では、CTAボタンの効果的な配置場所と、クリック率を高める文言の決め方を、具体例とともに詳しく解説します。

目次

CTA(Call To Action)ボタンとは、訪問者に具体的な行動を促すボタンのことです。

代表的なCTAボタンの例:

  • お問い合わせ
  • 資料請求
  • 無料相談予約
  • 今すぐ購入
  • メルマガ登録
  • 無料トライアル

CTAボタンは、サイト訪問者を「見込み客」や「顧客」に変える重要な役割を担っています。

1. ヘッダー(最重要)

おすすめ度:★★★★★

ヘッダーは全ページで表示され、常に訪問者の目に入る最も重要な位置です。

配置のポイント:

  • 右上に配置するのが一般的
  • 目立つ色を使用する
  • スクロールしても追従させる(固定ヘッダー)
  • スマホでも見やすいサイズにする

効果的な理由:

  • ページのどこにいても常に表示される
  • ユーザーが行動したいと思った瞬間にすぐクリックできる
  • サイト全体の統一感が出る

適したCTA例:

  • 無料相談・お問い合わせ
  • 資料請求
  • 会員登録
  • お見積もり依頼

2. ファーストビュー(メインビジュアル内)

おすすめ度:★★★★★

サイトを開いた瞬間に表示される最初の画面です。

配置のポイント:

  • キャッチコピーの直下に配置
  • 大きめのボタンサイズにする
  • コントラストの高い色を使用
  • 視線の流れを意識した配置

効果的な理由:

  • 訪問者が最初に目にする場所
  • サイトの目的が一目で伝わる
  • 興味を持った人がすぐアクションできる

適したCTA例:

  • 今すぐ無料で試す
  • サービスを見る
  • 詳しくはこちら
  • 無料ダウンロード

3. 記事の最後(記事下CTA)

おすすめ度:★★★★

ブログ記事やコンテンツを最後まで読んだ人に対するCTAです。

配置のポイント:

  • 記事内容と関連性のあるCTAを設置
  • 記事を読んで得られるメリットを再確認
  • 複数の選択肢を用意する場合もある

効果的な理由:

  • 記事を最後まで読んだ = 興味関心が高い
  • 「次に何をすればいいか」を明確に示せる
  • 記事の内容で信頼を得た後のアクション

適したCTA例:

  • 関連サービスの詳細を見る
  • 無料相談を予約する
  • 実践ガイドをダウンロード
  • メルマガに登録して続きを読む

4. サイドバー

おすすめ度:★★★☆☆

記事を読みながら常に表示される位置です。

配置のポイント:

  • 追従型(スクロールについてくる)にする
  • 邪魔にならないサイズ感
  • シンプルなデザイン

効果的な理由:

  • 記事を読みながらいつでもアクセス可能
  • 長い記事でも常に表示される
  • PCユーザーに効果的

適したCTA例:

  • 人気記事ランキング
  • メルマガ登録
  • SNSフォロー
  • カテゴリー別サービス案内

注意点:

  • スマホでは表示されないことが多い
  • メインのCTAには不向き

5. 記事の途中(インラインCTA)

おすすめ度:★★★★

記事の内容に合わせて、文章の途中に挿入するCTAです。

配置のポイント:

  • 記事内容と関連性の高いタイミングで挿入
  • 読む流れを邪魔しない自然な配置
  • 過度に多用しない(記事内に1〜2個程度)

効果的な理由:

  • 関心が高まったタイミングでアプローチできる
  • 記事と自然に連携できる
  • コンテキストに合わせたCTAが可能

適したCTA例:

  • 詳しい資料をダウンロード
  • 関連する別の記事を読む
  • 実例を見る
  • ツールを試してみる

6. フッター

おすすめ度:★★☆☆☆

ページの最下部に配置するCTAです。

配置のポイント:

  • 複数のCTA選択肢を並べる
  • 補助的な役割として使用
  • 企業情報やナビゲーションと一緒に配置

効果的な理由:

  • ページを最後まで見た人へのラストチャンス
  • 複数の選択肢を提示できる

適したCTA例:

  • お問い合わせフォーム
  • 会社概要
  • サービス一覧
  • よくある質問

7. ポップアップ/モーダル

おすすめ度:★★★☆☆

画面上に重ねて表示するCTAです。

配置のポイント:

  • 離脱しようとするタイミング(Exit Intent)で表示
  • 一定時間滞在後に表示
  • 邪魔にならないタイミング設定

効果的な理由:

  • 強制的に注目を集められる
  • 離脱を防げる可能性がある

適したCTA例:

  • メルマガ登録
  • 初回限定クーポン
  • アンケート

注意点:

  • 多用するとユーザー体験を損なう
  • スマホでは特に慎重に
  • 簡単に閉じられるようにする

基本の5原則

1. 行動を明確にする

NG例:

  • 「こちら」
  • 「詳細」
  • 「送信」

OK例:

  • 「無料で資料をダウンロードする」
  • 「今すぐ無料相談を予約する」
  • 「30日間無料で試してみる」

ポイント: ボタンを押すとどうなるかが一目で分かる

2. メリットを入れる

NG例:

  • 「お問い合わせ」
  • 「登録」
  • 「申し込み」

OK例:

  • 「無料で相談してみる」
  • 「今すぐ無料で始める」
  • 「3分で簡単登録」

ポイント: ユーザーが得られるメリットを明示する

3. ハードルを下げる

NG例:

  • 「購入する」
  • 「契約する」
  • 「お申し込み」

OK例:

  • 「まずは試してみる」
  • 「気軽に相談する」
  • 「無料で始める」
  • 「サンプルを見る」

ポイント: 心理的ハードルを下げる言葉を使う

4. 緊急性を持たせる

NG例:

  • 「資料請求」
  • 「お問い合わせ」
  • 「登録する」

OK例:

  • 「今なら無料で資料請求」
  • 「本日限定20%OFF」
  • 「残り3名様」
  • 「今すぐ無料で始める」

ポイント: 「今」行動する理由を作る

5. 具体的な数字を入れる

NG例:

  • 「すぐに使える」
  • 「簡単登録」
  • 「お得なプラン」

OK例:

  • 「3分で完了する簡単登録」
  • 「30日間無料トライアル」
  • 「今なら50%OFF」

ポイント: 数字で具体性を持たせる

コンサルティング・専門サービス

  • 無料で専門家に相談する
  • 初回相談無料(60分)
  • まずは課題を診断してみる
  • 無料でお見積もりを依頼
  • 事例を見てみる

BtoBサービス

  • 資料を無料でダウンロード
  • まずは無料で試してみる
  • デモを見てみる
  • 導入事例を確認する
  • ROI診断を受けてみる

Eコマース・通販

  • カートに入れる
  • 今すぐ購入する
  • 初回限定50%OFFで購入
  • お試しセットを注文する
  • 送料無料で購入する

教育・スクール

  • 無料体験レッスンを予約
  • 資料請求(3分で完了)
  • オンライン説明会に参加
  • カリキュラムを見る
  • 卒業生の声を聞く

不動産・住宅

  • 無料で物件を探してもらう
  • オンライン内覧を予約する
  • 資金計画を相談する
  • 来場予約で特典プレゼント
  • まずは希望条件を登録

SaaS・ソフトウェア

  • 無料で始める
  • 30日間無料トライアル
  • デモを見る
  • 料金プランを見る
  • 導入までの流れを確認

色の選び方

基本ルール:

  • サイト全体と対照的な色を使う
  • 赤・オレンジ・緑が効果的とされる
  • ブランドカラーとの調和も考慮

色の印象:

  • 赤・オレンジ:緊急性、行動促進
  • :安心感、肯定的
  • :信頼感、落ち着き
  • 黄色:注目、明るさ

サイズとスペース

  • 周囲に十分な余白を取る
  • 指で押しやすいサイズ(スマホで最低44px×44px)
  • 他の要素より大きく目立たせる
  • テキストは読みやすいフォントサイズ(最低14px以上)

ボタンの形状

  • 角丸は親しみやすい印象
  • 影やグラデーションで立体感を出す
  • ホバー時のアニメーション効果
  • マイクロインタラクションの活用

1回作って終わりではなく、改善を繰り返すことがLP成功のカギです。

テストすべき項目

  1. 文言の違い
    • 「無料相談」vs「無料で相談する」
    • 「資料請求」vs「無料で資料をダウンロード」
  2. 色の違い
    • 赤 vs 緑 vs オレンジ
  3. 配置場所
    • ヘッダー vs ファーストビュー vs 記事下
  4. サイズ
    • 大きめ vs 標準サイズ
  5. デザイン
    • 塗りつぶし vs 枠線 vs グラデーション

数字を見ながら仮説と検証を重ねることで、LPは確実に育っていきます。

テストの進め方

  1. 一度に1つの要素だけを変更
  2. 十分なサンプル数を集める(最低100クリック以上)
  3. 統計的に有意な差が出るまで待つ
  4. 勝者が決まったら次の要素をテスト

失敗例1:CTAが多すぎる

問題点:

  • どれをクリックすればいいか迷う
  • 重要なCTAが埋もれる

改善策:

  • 1ページに主要なCTAは1〜2個まで
  • 優先順位をつけて配置する
  • 補助的なCTAは控えめに

失敗例2:文言が曖昧

問題点:

  • 「詳細はこちら」「送信」など抽象的
  • 行動の結果が想像できない

改善策:

  • 具体的な行動を明示する
  • メリットを含める
  • 「何が」「どうなる」を明確に

失敗例3:目立たない

問題点:

  • 背景に溶け込んでいる
  • サイズが小さすぎる
  • 他の要素に埋もれている

改善策:

  • コントラストの高い色を使う
  • 十分な余白を取る
  • 適切なサイズにする

失敗例4:スマホで押しにくい

問題点:

  • ボタンが小さすぎる
  • 誤タップしやすい配置
  • ページ下部で見つけにくい

改善策:

  • スマホで最低44px×44pxを確保
  • 固定ヘッダーに配置
  • フローティングボタンの活用

失敗例5:ハードルが高すぎる

問題点:

  • 「購入」「契約」など重い言葉
  • いきなり個人情報を要求
  • 無料期間の説明がない

改善策:

  • 「まずは試す」など軽い表現に
  • 「無料」「簡単」を強調
  • ステップを分ける

配置を見直す際は、以下をチェックしてください。
細かな調整こそが、ユーザー体験(UX)を大きく左右します。

配置について

  • ファーストビューに主要CTAがある
  • ヘッダーにCTAボタンがある
  • 記事下にCTAがある
  • スマホでも見やすい位置にある
  • スクロールしても見失わない

文言について

  • 行動が明確に分かる
  • メリットが含まれている
  • ハードルを下げる言葉がある
  • 具体的な数字が入っている
  • 緊急性を感じさせる要素がある

デザインについて

  • 周囲と対照的な色を使っている
  • 十分な余白がある
  • 適切なサイズである
  • ホバー効果がある
  • スマホで押しやすいサイズ

全体設計について

  • CTAの数が適切(多すぎない)
  • 優先順位が明確
  • ページの目的と一致している
  • ターゲットユーザーに合っている
  • A/Bテストを実施している

まとめ

CTAボタンは、Webサイトの成果を左右する最重要要素です。
コンバージョン率を上げるLPは、特別なテクニックよりも「伝わる構成」と「信頼を積み上げる設計」が重要です。

重要なポイント:

  1. 配置は戦略的に
    • ヘッダーとファーストビューは必須
    • 記事下やインラインも効果的
    • ユーザーの動線を考える
  2. 文言は明確に
    • 行動とメリットを明示
    • ハードルを下げる言葉選び
    • 具体的な数字を入れる
  3. デザインは目立たせる
    • 対照的な色を使用
    • 十分なサイズと余白
    • スマホ対応を忘れずに
  4. 継続的に改善
    • A/Bテストで検証
    • データを見て判断
    • 小さな改善を積み重ねる

まずは現在のCTAボタンをチェックリストで確認し、改善できる点から始めてみましょう。小さな変更でも、コンバージョン率は大きく変わります!

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